マンションを売却する決心をし、売却活動を進めていくと訪れるのが内覧です。「内覧に向けて部屋を掃除したけど、不安……」そんな不安を解消するには、質問されそうなことへの対策を行い、おもてなしの心を実践することで解消することができます。

今回は内覧を成功に導くコツについてご紹介します。

内覧で質問されそうなこと


内覧で質問されそうなことを事前に把握して準備しておくと、当日に慌てることなく回答することができます。もし慌てて回答した場合、その答えが内覧を失敗に導く引き金となる恐れもありますので、しっかりと時間をかけて準備することが重要なポイントです。

具体的な質問と回答例を見ながらポイントについて見ていきましょう。


「なんで、このマンションを売ることにしたのですか?」

マンションを売却する理由は人それぞれです。「戸建てを購入するため」などの前向きな理由であれば答えに困ることはないのですが、人によっては答えたくないことも当然ながらあります。

しかし、この質問の意図は売却する人のプライバシーを侵害したいのではなく、購入するにあたって不都合なことが隠されていないかを知りたいというのが本音です。具体的な例でいえば、ごみ屋敷となっているお隣さんの異臭問題や外から聞こえてくる騒音などの問題があるかを知りたいのです。

マンションに住んでいて不都合なことが無いのであれば、正直に話した方が好印象を与えることができます。もし、回答したくないのであれば下記のような例が良いでしょう。

回答例
「住んでいて不満は無いのですが、個人的な理由なので答えたくないです。すみません。」


「もっと安くなりませんか?」

中古マンションの売買において、値下げ交渉は珍しくありません。そのため、マンションを売り出す際にあらかじめ値引きする分を上乗せする戦略が効果的です。

しかし、「もっと安くなりませんか?」と聞かれて正直に上乗せした分を差し引いた価格を答えてはいけません。値下げ交渉の原則として売り手が買い手に値下げ後の価格を答えるメリットがないからです。実際に売主と買主の交渉するケースについて見てみましょう。

売主:3000万円で売りたいので、値引き分の150万円を上乗せしておこう

「マンション売却価格 3150万円」

買主:「もっと安くなりませんか?」
(買主の本音:端数の50万円を値引いてくれないかな?)

売主:「切り良く3000万円までだったら値引きできますよ!」

このような結果に陥らないようにする為には買い手側の希望額を聞くのが有効的です。

回答例

売却価格の決定権がある場合
「いくらなら購入を検討してもらえますか?」

売却価格の決定権が無い場合
「私一人では決められないので、後日回答します。」
「ちなみに、おいくらなら購入を検討してもらえますか?」


「近くに子どもが遊べる場所はありますか?」

実際にお子さんを連れて遊んだ経験があるなら答えに困ることはありません。よく利用する場所などを答えると良いでしょう。ここで問題となるのは遊べる場所が分からないケースです。

購入を検討している、小さなお子さんがいる家庭にとっては、近場の遊べる場所の優先度は決して低くはありません。子どもが遊べる場所を知っている人に教えてもらうか、近場の散策を行って事前に調べておくと良いでしょう。

回答例
「歩いて5分ぐらいの所に小さな公園があります。」


その他の質問

内覧で聞かれる質問は、買主の家族構成や重視しているライフタイルなどによって変わってきます。それらを完璧に想定するのは現実的ではありませんので、現在住んでいるマンションを購入した際に重視した部分等を思い出しながら質問&回答を作ってみましょう。

また、マンションの周辺情報はよく聞かれる質問なので、徒歩15分圏内を目安に実際に歩いてみるのもお勧めです。

おもてなしの心


内覧を想定した十分な量の質問&回答を作ったら、次に取り組むのは内覧当日に向けての準備です。内覧は中古マンションの購入を検討している方にとって、複数の物件を比較するイベントです。つまり、ライバルとなる物件が存在していて、その物件に勝たなければいけないのです。

高い買い物をする場合に大切なポイントとして、気持ちよく買いたいという心理があります。もし、内覧で乱暴な対応を受けたりしたら、物件の良し悪しに関係なく、この人からは買いたくないという心理になることも十分に考えられます。

そこで、気持ちよく買ってもらうにはおもてなしの心が重要になってくるというわけです。それでは、内覧におけるおもてなしの心について見ていきましょう。

掃除は年末の大掃除2年分をイメージする

内覧では部屋の隅々までチェックされます。日頃から行っている掃除程度では内覧に訪れた方を満足させるには厳しいものです。年末の大掃除を2年分やるぐらいのイメージを持ちながら、部屋全体を満遍なく掃除しましょう。

また、マンションの敷地内の掃除についても同様に取り組む必要があります。なぜなら、マンションの購入を検討している方にとっては敷地内の清掃状況もチェックしているからです。敷地内のゴミや汚れなどを事前にキレイにしておくと良いでしょう。

整理・整頓はトランクルームの利用がおすすめ

長年住んでいると、自然と色々なモノが増えてきます。処分するには惜しいモノなどはトランクルームを活用すると良いでしょう。

生活に不要なモノをトランクルームに預けると、部屋全体を広く見せることができ、内覧に訪れた方の評価も上がります。

部屋の匂い対策は消臭タイプを活用する

住んでいる人は気にならない、もしくは気付かないのが生活臭です。各家庭によって異なる生活臭は人によっては不快に感じることもあります。そこで部屋の匂い対策が必要となってくるのですが、気をつけたいのは香料の強いアロマや芳香剤などで、ごまかさないことです。

生活臭にプラスして強い香りは、多くの人にとって不快に感じるものです。その為、部屋の匂い対策は消臭タイプを活用するのがおススメです。

部屋の空気を入れ替えて酸素濃度を高める

部屋の中にいると気付きにくいのが酸素濃度です。閉じきった空間に足を踏み入れた際に感じるような息苦しさは物件のイメージダウンに繋がります。

ここで注意したいのは、「エアコンで換気ができているから大丈夫」という思い込みです。エアコンで換気ができるモデルは限られており、通常のエアコンでは部屋の空気を循環しているだけです。

換気ができるエアコンでなければ、内覧に訪れる時間の30分前を目安に部屋の空気を入れ替えましょう。

内覧で気になる6つの疑問


Q1.内覧には、誰が立ち会ったらいいの?

A1.家族構成がご夫婦とお子様の場合は、内覧に立ち会うのは奥様一人が良いでしょう。

一般的に内覧に訪れるのは土・日に集中しています。家族総出でお出迎えした場合、内覧に訪れた方はゆっくりと時間をかけて見学するのを遠慮してしまう恐れがあります。

また、隣近所に住んでいる人や近隣の施設などの情報は内覧時によく聞かれる質問でもある為、熟知している方が会話をスムーズに進めることができます。


Q2.内覧の時間はどれぐらいかかるの?

A2.15分~1時間

部屋を見学するのに15分程度、プラスされるのは会話が弾んだ時間と考えておくと良いでしょう。購入意欲の高い人ほど様々な情報を知りたいので長居するケースが多いともいえます。



Q3.お茶は出した方がいいの?


A3.基本的には必要ありません

内覧に訪れる方にとって重要なのは物件を隅々まで見学することです。自由に見学してもらうのが、おもてなしの心ともいえます。

しかし、会話が弾み、立ち話が長く感じたならお茶を出す提案をしてみても良いでしょう。


Q4.壁紙やフローリングなどのキズは隠しても大丈夫?

A4.キズは隠さない

中古マンションの売却では値下げ交渉が入るのが一般的です。買主が値下げをして欲しい理由として「壁紙などのリフォームをしたい」というケースが多いです。

そのため、売主として取るべき戦略は、キズを隠すのではなくリフォーム代金をあらかじめ考えて、売却代金に上乗せしておくのが良いでしょう。

安易にキズを隠すのは、トラブルの元なので注意しなければいけません。


Q5.内覧の時って、どこまで見せる必要があるの?

A5.全部見せましょう

高額な買い物をする際には誰しもが安心して買いたいものです。「イメージと違った」とならないように購入する側は隅々まで確認して納得の上で決断します。マンションの売却においても同じことです。

「散らかっているから見せたくない」という判断は、マンションの売却を失敗させる引き金になりかねません。マンションを売る為に必要なことだと割り切って全部見せましょう。



Q6.内覧中は見学者に同行した方がいいの?


A6.案内は不動産業者に任せて、なるべく見学者の視界に入らない

内覧に訪れた方にとって売主の視線は、とても気になるものです。近くでじっと見つめられたら、遠慮してしまい自由に物件を見学できません。部屋の案内は不動産業者に任せて、質問などが合った際にすぐに答えられる距離が良いでしょう。

まとめ

マンションの売却は、「質問されそうなこと」への対策と「おもてなしの心」が重要となってきます。しっかりと時間をかけて取り組み、内覧に備えましょう。

また、マンションの売却を開始してから、最初の1ヶ月間が最も反響の多い期間でもあります。十分な時間をかけて準備しなければ、売り時を逃すことになりかねません。きちんと時間をかけて準備を行い、マンションの売却を成功させましょう。